Ⅰ.問題の所在

令和3年5月21日に成立した「少年法等の一部を改正する法律」(令和3年法律第47号)は、18歳、19歳の少年1)を「特定少年」と定義した上で(改正後の少62条1項)、特定少年に対する保護処分の特例を新設する一方(改正後の少64条)、特定少年には虞犯規定(少3条1項3号)を適用しないとしている(改正後の少65条1項)。

もっとも、18歳、19歳の者は引き続き少年法の適用を受けることとされたため(改正後の少2条1項)、特定少年に対する保護処分の正当化根拠や目的は必ずしも明らかではなく、特定少年に対する保護処分が、17歳以下の少年に対する保護処分(少24条1項)や検察官送致決定後に科されうる刑事処分(改正後の少62条)とどのように異なるのかも判然としない。