1980年代に韓国の民主化をリードした「86世代」(1960年代に生まれ、1980年代に学生生活を送った世代)もすでに50歳~60歳代に突入し、韓国社会の要職を占める世代となった。かつての既得権益層であった軍事政権と激しく対峙した86世代はいま、自らが既得権益層とみなされ、世代交代を迫られる現実に直面している。

国会議員(定数300人)の約9割を86世代以上が占める政界も例外ではない。近年、「2030世代」と呼ばれる20歳~30歳代の若者世代から、議員の世代交代を求める声が高まっている。その象徴となっているのが、最大野党「国民の力」の李俊錫(イ・ジュンソク)代表である。2021年6月、36歳で党代表に選出された李代表は、同年11月、若者の政治参加の機会を拡大するため、国政選挙、地方選挙への出馬が可能となる被選挙権年齢を引き下げると宣言した。これに与党「共に民主党」も呼応し、国会に設置された政治改革特別委員会で議論を重ねた結果、被選挙権年齢を引き下げるための「公職選挙法一部改正法律案」が同年12月31日に本会議で可決された。改正公職選挙法は、翌2022年1月18日に公布され、被選挙権年齢の引下げに係る条項が同日施行された。