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Ⅰ はじめに

競争制限行為及び不正競争に基づく不法行為は、いずれも、競争が阻害・制限される市場秩序と密接に関連し、抵触法上も、不法行為の当事者間の利益にとどまらない、公正な競争による経済秩序の維持・発展という規制目的が考慮され得る。このような一般不法行為との違いから、法の適用に関する通則法(以下、「通則法」とする)の制定過程においては、競争制限行為及び不正競争について、その行為が効果を及ぼす市場の所在する地の法(いわゆる市場地法)を準拠法とすることも提案されていた1)。競争制限行為や不正競争に関する規律は、市場における競争者、販売者及び消費者の利益を図り、競争者間の公平を保障するためのものであると考えられるためである2)。また、この観点から、例外条項(通則法20条)や当事者自治(21条)を排除することも想定されていた3)。¶001