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事実の概要

株式会社Y1銀行(上告人)および株式会社Y2銀行(判旨の記載からは同じく上告人であると思われるが、民録の当事者欄には記載がない)の取締役は、X(被上告人)と訴外Aらとの間の金銭貸借について、それぞれ銀行を代表して連帯債務を約した。これに基づき、XがY1銀行らに対して貸金の請求を行ったのが本件である。¶001

Y1銀行らは、金員の借入れはY1銀行らの目的の範囲外の行為であって、その権利能力を有しないと抗弁したが、原審(大阪控判明治44・11・17)は、Y1銀行の定款にはその目的として「諸預及貸付」とあり、また、Y2銀行の定款にはその目的として「貸金預金」との記載があり、「諸預り」または「預金」とは会社が営業の必要上広く他から有利息または無利息で金員を借り入れる場合を指すものであるとして、Y1銀行らが金員を借り入れることは定款の許容するところであると判示した。Y1銀行ら上告。¶002