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有斐閣法律用語辞典第5版
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* 筆者は、西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 弁護士。¶001
Ⅰ 危機時の社内広報
危機管理広報に関しては、どうしても企業としてのリリースやメディアからの回答等といった対外的な情報発信のあり方に意識が向きがちであるが、実際に、企業において、不祥事等が発覚した有事の際には、こうした対外的な情報発信と同じ程度かそれ以上に、社内広報も重要である。¶002
1 社内広報を疎かにした場合のリスク
どれだけ大規模な企業不祥事であっても、当該企業で働いている全ての役職員が不祥事に関与しているということはあり得ず、一部の役職員が関与しているに過ぎない。しかしながら、ひとたび不祥事が起きてしまうと、個々の役職員が不祥事に関与しているかどうかとは関係なく、当該企業の役職員は、世間から「不祥事を起こした●●社の人」というレッテルを貼られてしまい、好奇の目に晒され、時には憐れみや怒りの対象ともなる。普段、真面目に仕事に向き合っている役職員であればあるほど、こうした扱いを受けることへのショックも大きい。また、役職員自身が好奇の目に晒されることには耐えられても、家族がそのような目で見られることに耐えられないという声はよく聞く。「小学生の子どもが、学校で『○○君のパパは、ニュースになってる●●で働いているんでしょ』とからかわれているようだ」、「郷里の母親から、町内会の集まりで『○○さんのところのお嬢さんは、●●に勤めていて大変そうね』と嫌みを言われた」などのエピソードを聞くと、やるせない気持ちになる。¶003
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鈴木悠介「危機管理広報(8)」ジュリスト1627号(2026年)98頁(YOLJ-J1627098)