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Ⅰ 事案の概要

X(原告・被控訴人・上告人)は、30年以上にわたり北海道砂川市(以下「市」という)等において有害鳥獣駆除に従事する者であり、北海道猟友会砂川支部の支部長を務めるとともに、市が設置する鳥獣被害対策実施隊の隊員を務めていた。またXは、北海道公安委員会の許可(以下「本件許可」という)を受け、ライフル銃(以下「本件ライフル銃」という)を所持していた。¶001

市職員であるAは、平成30年8月21日、市内でヒグマを目撃したとの連絡を受け、鳥獣被害対策実施隊員であるXに対して出動を要請した。これを受け、Xは目撃のあった地区に赴き、またA、北海道札幌方面砂川警察署の警察官であるB及び鳥獣被害対策実施隊員であるCも当該地区に到着した。Xは当初、目撃されたヒグマは子熊であるとして、逃がすことを提案した。これに対してAは、当該地区では3日連続でヒグマが出没しており、今後も繰り返し現れる可能性が高く、住民も生活上の不安を感じて駆除を強く要望しているとして、駆除を依頼した。そこでXは、ヒグマを駆除することとし、その後現れたヒグマ(以下「本件ヒグマ」という)に対して、本件ライフル銃から弾丸1発を発射した(以下「本件発射行為」という)。¶002