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はじめに

1946(昭和21)年3月1日に発足した労働委員会は、2026(令和8)年で制度創設80周年を迎えた。¶001

労働委員会は、不当労働行為の審査などを行う行政救済機関として長らくその役割を担ってきており、公益・労働者・使用者のそれぞれを代表する委員からなる三者構成であるところに特色がある。しかし、労働組合の組織率の低下等の諸要因により、労働委員会をとりまく状況は制度発足当初から大きく変化している。¶002

裁判外紛争解決手続としては、都道府県労働局による助言・指導、あっせんのほか、法テラスや社会保険労務士会等による労働相談も数多く行われている。そうした裁判外紛争解決手続のなかで、労働委員会の意義と課題はどこにあるのかという点について明らかにすることが本稿の目的である1)。なお、労働委員会の実態としては、各都道府県で運用等が異なっており、地域によって差があることも否定できない。本稿は、北海道労働委員会での公益委員としての筆者の経験も踏まえて論じていることをあらかじめお断りしておきたい。¶003