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行政法で取り上げる判例

  • 最二小判令和元・9・13判時2434号16頁(諫早湾潮受堤防排水門の開門に係る請求異議)
  • 最二小判令和4・6・17民集76巻5号955頁(東電福島第一原発事故国家賠償訴訟)
  • 最大判令和6・7・3民集78巻3号382頁(旧優生保護法違憲訴訟)

中編より続く)¶001

Ⅲ 旧優生保護法違憲訴訟

田中最後に取り上げる判決は、最高裁令和6年7月3日大法廷判決(民集78巻3号382頁)です。本件は、旧優生保護法(昭和23年制定、平成8年改正前)の規定(本件規定)に基づき、生殖を不能にする手術(以下「不妊手術」と言います)を受けた者らが、国家賠償法1条1項に基づき国に対し損害賠償を請求した事件です。本件では、本件規定は憲法違反であるかや、本件規定を制定した国会議員の立法行為は違法の評価を受けるか、という論点のほかに、不妊手術が行われたときから20年を経過していることから、平成29年改正前民法(以下「改正前民法」と言います)724条後段により請求権が消滅したのではないかが争点になりました。原審(大阪高判令和5・3・23民集78巻3号601頁参照)は、国の責任を認め、最高裁もこれを是認しました。¶002