事実の概要
X(原告・控訴人)は、主として医家向医薬品の製造販売を業とする株式会社である。Xは、大学病院の医師等から医学論文の英文添削の依頼を受け、米国の添削業者2社に外注していたところ(以下「本件英文添削」という)、公正競争規約に違反することを懸念して、事前に公正取引協議会に確認し、その指導のもと、医師等から国内業者の平均的な英文添削料金を徴収していた。また、ほぼ2年ごとに国内の英文添削業務の市場価格を調査し、料金改定も行っていた。一方でXは、各添削業者にその3倍以上の料金を支払っていたため、Xの負担額は、平成6年3月期で1億4513万円余、平成7年3月期で1億1169万円余、平成8年3月期で1億7506万円余に及んだ(以下「本件負担額」という)。平成9年10月に、Xが本件英文添削の差額負担をしていることが報道され、医師等が差額の発生を知り得ることとなり、その後徴収する英文添削料金は英文添削外注費と同程度の金額に改定された。所轄税務署長Y(被告・被控訴人)は、本件負担額が租税特別措置法(以下「措置法」という)61条の4に規定する「交際費等」に該当し損金の額に算入されないとして、上記3事業年度のXの法人税につき更正処分(平成6年3月期については再更正処分)をした。Xは、本件負担額を「交際費等」ではなく寄附金であると主張し、上記各更正処分の取消しを求めて提訴した。¶001