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事実の概要

X(原告・控訴人=被控訴人・被上告人)は、門司税務署を退職後、実兄かつ養父であった訴外Aの営む酒類販売業B商店の営業に従事するようになり、昭和29年11月頃からは事実上Xが中心となって業務を運営するようになった。Aは青色申告の承認を受けており、B商店の営業に係る所得税につき昭和45年分まではA名義で青色申告がなされていた。Aは昭和47年9月21日に死亡した。¶001

昭和47年3月、Xは青色申告の承認を受けることなく自己の名義でB商店に係る昭和46年分の所得税につき青色申告書による確定申告をしたところ、Y(税務署長―被告・被控訴人=控訴人・上告人)はXに青色申告の承認があるかどうかの確認を怠り申告書を受理し、さらに昭和47年分から昭和50年分についての所得税についてもXに青色申告用紙を送付し、青色申告書による確定申告を受理していた。なお、この間の帳簿書類の整備保存態勢に変化はなかった。昭和51年3月、Yから青色申告の承認申請がなかったことを指摘されると、Xは直ちにその申請をし、同年分以降についてその承認を受けた。¶002