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Ⅰ はじめに

今日、グローバル化やデジタルプラットフォームの進展に伴い、スポーツが巨大なエンターテインメント・ビジネスへと変貌を遂げる中で、それを取り巻く法的諸問題も多角的かつ複雑になっている。¶001

本稿では、この活況を呈するスポーツビジネスにおいて、人格的・経済的な重要性を有するパブリシティ権・肖像権に焦点を当て、その現在地を詳述する。¶002

なお、スポーツ分野におけるパブリシティ権を検討する上で広く参照される先例として、パブリシティ権に関する一般的基準を示した「ピンク・レディー事件」(最判平成24・2・2民集66巻2号89頁)や、同分野の具体的裁判例である「王貞治メダル事件」(東京地決昭和53・10・2判タ372号97頁)、「中田選手半生記出版事件」(東京地判平成12・2・29判タ1028号232頁)、「プロ野球ゲームソフト・カード事件」(知財高判平成20・2・25裁判所Web〔平成18年(ネ)第10072号〕)等があるが1)、紙幅の都合上、本稿では立ち入らない。¶003