事実の概要
本件訴訟は、発明の名称を「共焦点分光分析」とする特許権の譲渡人であるX1および譲受人であるX2(原告・控訴人)が、Y(被告・被控訴人)に対し、Yが製造、販売する分光分析装置が本件特許発明の技術的範囲に属すると主張し、特許権侵害に基づく損害賠償を求めた事案である。¶001
平成22年11月16日にX1・X2が本件訴訟を提起した。これに対し、Yは、原審において、乙16発明に基づく進歩性欠如を含む無効の抗弁を主張したところ、同日付けでX1・X2はこれに反論した。その後、平成24年7月3日にX2は訂正審判を請求し、同年9月11日に訂正を認める審決がなされた。そのため、X1・X2は、平成24年9月18日に原審において、この訂正に基づく訂正の再抗弁(1回目)を主張した。これに対し、Yは、平成24年11月5日に乙16発明を示し、特許無効審判を請求したが、平成25年7月2日に審判請求不成立の審決がなされた。そこで、Yは、平成25年8月9日に審決取消訴訟を提起した。この審決取消訴訟の係属中、東京地裁は、平成25年8月30日に乙16発明に基づく進歩性欠如を理由とするYの無効の抗弁を認め、X1・X2による請求を棄却する原判決(東京地判平成25・8・30裁判所Web〔平22(ワ)42637号〕)を言い渡した。この判決を不服としたX1・X2が控訴を提起した。この控訴審において、X1・X2は、原審での無効の抗弁に対する対抗主張として、新たな訂正の再抗弁(2回目)を行い、この新たな訂正の再抗弁により無効事由が解消されるものと主張した。¶002