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事実の概要

本件は被告人らが無許可で集団行進(デモ行進)等を行ったことが罪に問われた事案である。本件の発生当時(1968年)はベトナム戦争が継続していたが、同戦争に参加したことのある米軍の原子力空母エンタープライズが米軍佐世保基地に寄港することが予定されていた。被告人らが参加する学生団体(いわゆる三派全学連)はこの寄港に反対して佐世保市内にて道路交通法(道交法)所定の許可なく蛇行進や渦巻き行進等のデモ行進を行い、投石や角棒等を用いて警官隊と衝突し、被告人らの一部は米軍基地内に侵入する等した。その結果、道交法違反、公務執行妨害、刑事特別法違反、傷害等の罪で起訴されたのが本件である(なお博多駅事件〔本書Ⅰ-70事件〕も上記寄港への反対行動の一環で発生している)。¶001