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事実の概要

X(原告・被控訴人・上告人)は、内縁の夫Aの兄の長女であり、XとAは叔父・姪の関係にある。AはBと婚姻しCが生まれたが、BはCの出産前から統合失調症にり患し、Cを残して実家に帰った。AはBとの離婚を決意し協議を重ねたが、協議は難航した。Cの世話は、夜勤もあるAに代わり、Aと同居するAの父D・母Eが行っていたが、家業の農業もあり、十分ではなかった。Xは長期休みにはD・Eを訪ね、Cの面倒もみるようになった。親族の戸主的立場にあったDは、CがXになついていることやAがDの田畑を継ぐ可能性が高いことなどから、XとAとの結婚を提案した。この提案に従い、XはAと夫婦としての共同生活を始め、その関係はAが死亡するまで約42年間続いた。XとAの間には2名の子が生まれ、Aに認知されている。¶001