生成AIの性能向上によりその利活用が進んでいる。生成AIを利用したサービスはChatGPTのような既存の生成AIを何らかの形で自社のサービス内容に即した出力を得られるように調整したうえで利用することが多い。このような出力の調整作業をAI開発に知見のある他社に委託することが多く、この際に、生成AI開発契約の締結が必要となる。
本稿では、そのような生成AI開発契約を検討する。また、生成AIではない通常AI開発契約についても、経済産業省の「AI・データの利用に関する契約ガイドライン――AI編」（2019年）策定以降も開発手法の進化が見られ、再検討が必要になっているため、生成AI開発契約と絡めながらこの点についても触れる。
生成AIの性能向上により生成AIの利活用が進んでいる。ChatGPTのような既存の生成AIをそのまま利活用することもあるが、何らかの形で自分たちの望むような出力を得られるように調整したうえで利用することが多い。このような出力の調整作業を自社で行うのではなくAI開発に知見のある業務委託先に委託することが多く、この際に、生成AI開発契約の締結が必要となる。ただし、現在のところ、生成AIの出力の調整業務の委託に関する契約に関する議論は筆者の知る限り存在しない。¶001
