事実の概要 

本件の違反行為は、X(山陽マルナカ─原告)が特定納入業者に対し、優越的地位を利用して、遅くとも、平成19年1月から平成22年5月18日までの間、新規開店の際の従業員派遣、金銭の供与、見切り商品の返品、支払代金の減額、クリスマス関連商品の購入等を要請する不利益行為を行ったというものである。かかる行為についてY(公正取引委員会─被告)は、Xに対し平成23年6月22日排除措置命令、課徴金納付命令を行った。その際、各命令書には特定納入業者の特定がなく、課徴金算定の対象となる事業者165社の一覧表(以下「一覧表」という)を各命令書謄本の送達書類とともに同封した。Xは各命令を不服として審判を請求し、Yは165社中38社について、Xが優越的地位にあると認められないとして排除措置命令の一部変更、課徴金納付命令の一部を取り消す審決をした(審判審決平成31・2・20。以下「本件審決」という)。本件審決では、各命令書において特定納入業者の特定がないのは不備であるとしたが、一覧表の送付や事前手続によってXはそれを了知し得る状態にあり、各命令が取り消されるほどの違法はないと判断された。本件審決に対する取消訴訟の判決が本判決である。