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左から、湯淺墾道、佐々木勇人、蔦大輔、寺門峻佑、山岡裕明

はじめに

湯淺皆さん、本日はお忙しいところお越しいただきましてありがとうございます。ジュリスト7月号の座談会「個人情報保護法からみたサイバーセキュリティ」を始めます。今回、司会を仰せつかりました湯淺でございます。よろしくお願いします。¶001

さて、サイバーセキュリティは、問題が非常に多様化かつ深化している状況です。それを1回の座談会で扱うのは難しいと思いますので、今日は個人情報保護法(以下、「個情法」)を切り口にしようと思っています。というのは、日本では個人情報の漏えいに特に注目が集まる傾向があり、サイバーセキュリティ対策全体やインシデントのハンドリングの場面でも、個情法の影響が非常に大きいからです。また、個情法は3年おきの改正によって定期的にアップデートされることが予定されており、条文の解釈と現実の運用との乖離が生じれば、それを法改正に反映させやすいという特質もある法律だと思います。今日は今後の改正も見据えて、いろいろなご意見を頂ければと思っています。¶002