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本判決は、強制採血の法形式について判断したものである。

被告人は、飲酒の上、乗用車を運転して事故を起こし、同乗者を死亡させ、自らも負傷し、失神した状態で病院に搬入されて治療を受けた。同病院の医師Aは、警察の「委嘱」に基づき(根拠についての明確な認識のないまま酒気帯び運転、酒酔い運転の場合の血液の採取保存を依頼し依頼されているという意識が双方にあった、という)、看護師に指示して、意識を喪失していた被告人の静脈から注射器を用いて血液を採取させた。仙台高裁は次のように述べて、血液を鑑定資料とした鑑定の結果の証拠能力を否定し酒酔い運転の事実について無罪とした第1審判決(仙台地判昭和46・8・4判時653号121頁)を維持し、検察官の控訴を棄却した(確定)。

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