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事実の概要

被疑者は、平日(筆者注:水曜日)の朝の通勤通学時間帯に、京都市内の中心部を走る地下鉄車両内で、当時13歳の女子中学生(以下、本稿では引用部分も含めて「A」と表記する)の右太もも付近および股間をスカートの上から右手で触ったという、いわゆる迷惑行為防止条例違反の事実で勾留請求された。原々審は勾留の必要性がないとして同請求を却下した。原審(準抗告審)は「被疑者とAの供述が真っ向から対立しており、Aの被害状況についての供述内容が極めて重要であること、Aに対する現実的な働きかけの可能性もあることからすると、被疑者がAに働きかけるなどして、罪体について罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があると認められる」とし、勾留の必要性を肯定した。これに対して、被疑者側が特別抗告を申し立てた。¶001