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事実の概要

若干簡略化して紹介する。¶001

本件土地はAの所有名義に登記されていたが、Y(被告・控訴人・上告人)は、この登記はAとYの通謀虚偽表示によるものであって、本件土地はYの所有に属すると主張して、Aを被告として、所有権に基づく本件土地の所有権移転登記手続請求訴訟(前訴)を、名古屋地裁に提起した。前訴に係る訴訟手続の口頭弁論は昭和43年4月17日に終結し、同月26日に請求認容の判決がされ、この判決は確定した。¶002

X(原告・被控訴人・被上告人)は、これらの事情について善意で、Aを執行債務者とする本件土地の強制競売事件において、昭和43年6月27日に本件土地を競落し、同年7月22日にその旨の所有権移転登記を経由した。¶003