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事実の概要

X(信用保証協会―原告・被控訴人・被上告人)は、訴外A信用金庫がY1(被告・控訴人・上告人)に貸し付けた貸金返還債務について保証人となり、また、Y2(被告)およびY3(被告)は、XのY1に対する将来の求償債権について連帯保証契約をした。その後、Y1の債務不履行によりXが代位弁済し、それに基づく求償金債務の支払いを求める訴えをY1、Y2およびY3(以下「Yら」という)に対して提起した。これに対しY2は口頭弁論期日において請求原因を認めたが、Y1およびY3は口頭弁論期日に出頭せず、一審はXのYらに対する請求を認容する判決をした。これに対しY1が控訴し、Y1は、Xが主張する貸金契約および連帯保証契約を証するものとして提出された保証委託契約書等につき、これはY2がY1の印章を盗用して作成されたものであるとして、その成立について争った。これにつき控訴審は、Y1名下の印影が同人の印をもって顕出されたことは当事者間には争いがないので、反証がないかぎり民事訴訟法326条(現行法228条4項)により真正なものと推定され、これに対する反証はないとして、控訴を棄却する判決をした。この判決に対しY1は上告し、私文書の成否について上記民事訴訟法326条を適用するには、作成者がそれに記名調印したことを要し、単に作成者名下の印影が同人の印をもって顕出されたというだけでは、いまだ同条の要件を満たさないと主張した。¶001