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事実の概要

原告の主張に従って事実の概要を紹介する。¶001

昭和56年3月9日、Ⅹ(原告・控訴人・被上告人)は訴外Aから本件建物を、賃料を月額10万円、期間を3年とする約定で借り受けた(以下「本件賃貸借契約」)。この際、ⅩはAに対し、本件賃貸借契約から生じる債務を担保するために、保証金として金400万円を交付し、本件賃貸借契約の終了時にその2割を償却した残金320万円を返還することを合意した。¶002

昭和57年2月2日、Y(被告・被控訴人・上告人)がAから本件建物の所有権を取得し、本件賃貸借契約上の賃貸人の地位を承継した。¶003