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事実の概要

X(原告・被控訴人・被上告人)は、本件建物を建築するにあたり、他に家屋を所有していたため融資を受ける資格がなかったことから、Y1(被告・控訴人・上告人)の名義を借りて住宅金融公庫(現:住宅金融支援機構)から本件建物の建築資金の融資を受けた。そのため、本件建物の所有権保存登記名義人はY1となっていた。その後、Y1は、本件建物が自己名義になっていることを奇貨として、Y1からY2(被告・控訴人・上告人)への売買を原因とする所有権移転登記(および売買予約を原因とする所有権移転請求権保全仮登記)を、ついで、Y2からY3(被告・控訴人)への売買を原因とする所有権移転登記を経由した。Xは、本件建物の真の所有者は自分であり、前記各登記は無効であるとして、Y1・Y2・Y3を共同被告とし、各々に対して前記各登記の抹消登記手続を求める訴えを提起した。¶001