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事実の概要

X(原告・控訴人・上告人)とY(被告・被控訴人・被上告人)は、昭和12年3月15日に婚姻をし、両者の間には長女A・長男B・次女Cが出生したが、昭和24年11月17日に協議離婚をした。昭和27年11月17日、YはXと婚姻する旨の届出(以下「本件届出」という)を行った。¶001

昭和39年7月の調停申立てを経て(それまでの事情につき判旨Ⅱ参照)、Xは、Yに対して本件届出による婚姻(以下「本件婚姻」という)が無効であることの確認を求めて訴えを提起した。Xが、本件届出当時Xには婚姻意思も婚姻届出意思もなかったと主張するのに対して、Yは、そのことを争うとともに、仮にそうだとしてもその後追認によって本件婚姻は有効になったと主張した。第一審裁判所は請求を棄却し、第二審裁判所も控訴を棄却した(判旨Ⅱ参照)のに対して、Xが上告した。¶002