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 事実の概要 

X(原告・控訴人・被上告人)は、兵庫県の個人情報の保護に関する条例(以下「本件条例」という)に基づき、Y(兵庫県─被告・被控訴人・上告人)の病院事業の管理者(以下「本件管理者」という)に対し、叔父の診療記録等に対する開示の請求(以下「本件開示請求」という)をした。本件管理者は、Xに対し、叔父の任意後見人にすぎないXは開示請求権を有しない旨を説明するなどしたものの、本件開示請求に対する処分をしなかった(以下「本件管理者不作為」という)。そこで、Xは、当該不作為について、審査庁を兵庫県知事(以下「知事」という)と記載した審査請求書を知事に宛てて提出した(以下「本件審査請求」という)。¶001