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事実
Y社(債務者)は東証JASDAQ市場の上場会社である。X(債権者)は令和元年9月30日時点でY社の発行済株式総数の3.01%を有するファンドであり、関連会社A(訴外)と合わせてY社の株式を10%以上保有している。Zら(利害関係参加人)は、令和2年1月6日にY社発行の新株予約権と新株予約権付社債(以下「本件新株予約権等」という)の割当てを受け、払込みをしたファンドである。¶001
令和元年12月20日、Y社はZらの関連会社B(訴外)との間で事業提携契約を締結し、取締役会においてZらに対する本件新株予約権等の発行を決議したうえで、本件新株予約権等の募集要項、第三者割当の場合の特記事項等を記載した有価証券届出書(以下「本件有価証券届出書」という)を提出した。本件有価証券届出書には払込金額の算定理由や市場流動性の制約に基づき減額を行った旨の記載がなかった。なお、本件新株予約権等がすべて行使された場合にはXの持株比率が2.87%に低下する。¶002