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事実

「1 第1審判決が認定した本件の犯罪事実の要旨は、以下のとおりである」として、本決定が示した事実は、概ね、「自動車の開発、製造、売買等を業とするA自動車株式会社(以下『A』という。)に勤務し、Aが秘密として管理しているAの自動車の商品企画に関する情報など……を、Aのサーバーコンピュータに保存されたそれらの情報にアクセスするための識別符号であるID及びパスワードを付与されて、示されていた」被告人が、(1)平成25年7月16日、自宅において、Aから貸与されていたパーソナルコンピュータを使用して前記サーバーコンピュータにアクセスし、あらかじめ同パーソナルコンピュータに保存していた前記情報などであるデータファイル8件等が含まれたフォルダを同パーソナルコンピュータから自己所有のハードディスクに転送させて同データファイルの複製を作成し(以下「1(1)の複製の作成」という)、(2)同月27日、Aテクニカルセンターにおいて、同様に、前記サーバーコンピュータにアクセスし、前記情報などであるデータファイル4件等が含まれたフォルダを同サーバーコンピュータから自己所有のハードディスクに転送させて同データファイルの複製を作成し(以下「1(2)の複製の作成」という)、その営業秘密の管理に係る任務に背き、それぞれ営業秘密を領得したというものである。¶001