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事実の概要

昭和51年7月19日、X(原告・控訴人・被上告人)は、Y(信用金庫―被告・被控訴人・上告人)に対して、計450万円の記名式定期預金(以下「本件定期預金」という)をした。本件定期預金の申込みの際、Xは、定期預金証書の受領を訴外Aに依頼し、届出印と預り証をAに預けた。定期預金証書は、その後Aが交付を受けた。後にXには、届出印と、定期預金証書のコピーのみが返還された。¶001

同年8月18日、Yの支店に、Aと、Xを名乗る訴外Bが訪れた。Yの融資係員は、Xの届出印と同一の印影がある定期預金証書等の書類を持参したBを、X自身であると誤信して、Bと、450万円の手形貸付契約、および、当該貸付の担保として本件定期預金債権に質権を設定する旨の契約を締結した。¶002