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事実の概要

株式会社A銀行千葉支店に対し、Bは、平成2年1月10日以降、C社が振り出した他行支払小切手を持ち込み、その取立てを依頼した。当時、取立銀行は、手形交換制度に基づき他行支払小切手の支払口座残高を他行に照会・確認し、当該手形が持ち込まれた日の2営業日後に取立金額相当額を取立依頼者の口座に入金していた。しかしながら、同支店副支店長Dは、Bの要請に基づき小切手を持ち込んだ当日にBの口座に入金する当日他券過振りを実施した。Bは入金された預金の大半をC社の他行口座に送金し、前日に持ち込んだ小切手の支払原資とした。C社は小切手振出しに際し、その前日にBがA銀行に持ち込んだC社振出小切手の支払原資に加え、株式の仕手戦の資金を加算して小切手の支払金額を記載し、額面を徐々に増加させ、BがA銀行に持ち込むC社振出小切手の額面は同年2月21日には48億4000万円に達した(以下「本件過振り」とする)。同月21日までに本件過振りは常務取締役東京業務本部長のY1および本州地区を統括する代表取締役副頭取Y2に事故報告された。Bに本件過振りによる損害額を賠償する支払能力がないことから、同月22日にY1はC社代表者Eと面談した。Eは本件過振りにつきC社が200億円と評価するC社所有の不動産12件(以下「本件不動産」とする)を担保として提供するとした。Y1は、不動産鑑定士Fに本件不動産を地上げ途上物件を含め更地評価の机上鑑定でよいから至急鑑定するように依頼した。Fは同月24日に本件不動産の評価額が約155億円であるとY1に電話で報告した。他方Eは、担保提供の条件として20億円の追加融資をA銀行に求めた。¶001