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事実の概要

X(原告・被控訴人=控訴人・被上告人=附帯上告人)は、平成6年、借地権付建物を代金6206万円で購入した上、10年を超えて所有していた居住用土地建物を代金1億4400万円で売却し(以下、これらを併せて「本件各譲渡」という)、上記借地権付建物を居住の用に供した。その後、Xは、住所地を管轄するL税務署を訪れ、租税特別措置法(平成7年法律55号による改正前のもの。以下同じ)36条の6第1項2号所定の特例(以下「買換特例」という)を適用した場合における本件各譲渡から生じる所得税額につき698万800円となる旨の教示を受けたが、その帰り道で立ち寄った喫茶店において、「国税局のOB」を名乗る税理士Aから、「私に任せなさい」、「もう少し安くなるから」などと声を掛けられた。翌日、Xは、Aの事務所を訪れると、所得税額および手数料を合計して「520万円でよい」などと伝えられたことから、所得税の申告手続をAに委任した。なお、Aは、元税務署職員の税理士であり、遅くとも平成元年頃から現役の税務署職員Bらと共に脱税行為を繰り返していたが、それらは平成9年頃に発覚し、実刑判決を宣告されている。¶001