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事実の概要

A社とB大学は、水熱ホットプレス法を用いた廃ガラス粉砕材のリサイクリング技術の開発を目的とした共同研究を、B大学水熱化学実験所にて開始した。同実験所教授のX(原告・被控訴人)がB側責任者を務めた。同助教授のY(被告・控訴人)は関与していなかった。¶001

Xは、共同研究の実験補助者として大学院生Mをアルバイト雇用した。Xは、Mに対し、水熱ホットプレス法の一般的説明をしたほか、実験概要を説明し、実験を行わせ、定期的に実験結果の報告書を提出するよう指示した。実験結果のガラス固化体の強度に満足できなかったXは、示差熱分析法(DTA法)による加熱実験を行うようMに指示した。一方、Mから相談を受けたYは、白金坩堝の使用をMに提案した。Mが一定の条件下で水熱処理されたガラスを白金坩堝で1時間750℃で再加熱したところ、ガラス固化体の多孔性現象が確認された。Xは走査型電子顕微鏡(SEM)写真の撮影と報告書作成をMに指示し、提出された第3報告書に基づきMとともにA社に説明をした。これ以降、Xは実験を打ち切り、B大学を退官した。¶002