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事実の概要

X(原告)は、Y(特許庁長官─被告)に対し、昭和53年7月7日に考案「紙幣」の実用新案登録出願(昭和53年実用新案登録願第93581号、実用新案が無審査化される以前の旧法下出願)をした。考案の要旨は、「表面に任意形状のパンチ孔を、幅方向に二つ折りまたは長手方向に四つ折りした折り目を避けて穿設したことを特徴とする紙幣」である(図を参照)。特許庁の拒絶査定(昭和58年3月18日)に対して、Xは、審判を請求したが、審判請求不成立(拒絶査定維持)と審決された(特許庁審決昭和59・9・12〔昭和58年審判11868号〕)。理由は、①紙幣へのパンチ孔穿設による耐久性低下は重大な欠陥で、欠陥防止手段が具体的に開示されない本願考案は、産業上利用できる考案ではない、②本願考案は現実的意味をもって実施できる可能性は事実上なく、刑法148条・149条違反の行為をそそのかすことにもなりかねないから、公の秩序を害する。以上2点である。¶001