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事実の概要

写真家X(原告・控訴人・被上告人)は、その著作物たる写真の隅に「ⓒ」マークと自己の氏名のアルファベット表記等(以下「本件氏名表示部分」という)を付加した画像(以下「本件写真画像」という)について、①氏名不詳者のツイッター(ツイートと呼ばれるメッセージ等を投稿することができる短文投稿インターネットサイト)上のアカウントで、Xに無断で、本件写真画像を複製した画像を含むツイートが投稿され、本件写真画像を複製した画像(以下「本件元画像」という)が、画像ファイルとしてサーバーに保存された(保存先URLを、以下「本件画像ファイル保存用URL」という)。②その後、複数の氏名不詳者のツイッター上の各アカウント(以下「本件各アカウント」という)において、①のツイートがリツイート(ツイッター上の再投稿)された(以下、それぞれのリツイートを「本件各リツイート」といい、これにより投稿されたメッセージ等を「本件各リツイート記事」といい、本件各リツイートをした者を「本件各リツイート者」という)。これにより、本件画像ファイル保存用URLの本件元画像ファイルへのリンク(いわゆるインラインリンク)が自動的に設定され、不特定の者が閲覧できる本件各アカウントの各タイムライン(個々のツイートが時系列順に表示されるページ)に、それぞれ各画像(以下「本件各表示画像」という)が掲載されるに至った。その際、ツイッターのシステムの仕様に従い、本件元画像の上部と下部がトリミングされた形で、本件各リツイート記事の一部として表示されるようになったため、本件氏名表示部分が表示されなくなった。¶001