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事実の概要

平成2年5月、栃木県足利市内のパチンコ店付近で当時4歳の少女が行方不明となり、その翌日河川敷で全裸遺体となって発見された。付近の川底から被害女児の半袖下着(以下「本件下着」という)が発見され、血液型B型の精液斑が付着していることが判明した。警察庁科学警察研究所が、平成3年8月から同年11月まで、本件下着に付着していた精液と、被告人が捨てたゴミ袋内のティッシュペーパーに付着していた精液について、血液型鑑定とMCT118型検査法によるDNA型鑑定を実施したところ、両者のDNA型が同一(16-26型)との結果が得られた(以下「本件(DNA型)鑑定」という)。なお、検出されたDNA型の出現頻度は(本件鑑定当時)1000人中約8.3人、血液型検査の結果も加味すると1000人中約1.2人とされた。その後警察が被告人を取り調べ、被告人は、当初犯行を否認していたが自白するに至り、通常逮捕され、わいせつ目的誘拐、殺人、死体遺棄の事実で起訴された。¶001