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事実の概要

住民基本台帳ネットワークシステム(以下「住基ネット」という)は、平成11年法律133号による、住民基本台帳法の改正によって導入され、市町村長(特別区の区長を含める)が、都道府県知事に対して住民に係る本人確認情報を送信し、都道府県知事または指定情報処理機関が、法定機関に対して本人確認情報を提供するというシステムである(当時の住民基本台帳法30条の5第1項、同30条の7、同30条の10)。X(杉並区―原告)は、住基ネットの構築に伴う法制度上、技術上、運用上の諸問題があるとして、Y1(東京都―被告)に対して、本人確認情報のY1への送信に受諾した者(以下「通知希望者」という)に係る情報のみを送付する(当時横浜市が行っていた)方式で住基ネットへの参加を申し出たところ、Y1から、そのような方式への対応はできないとの意見の表明を受けた。そこで、Xは、杉並区民のうちの通知希望者に係る本人確認情報を住基ネットを通じて送信する場合にY1はこれを受信する義務があると主張し、Y1に対しその受信義務の確認を求め、また、Y1は上記受信義務を怠り、Y2(国―被告)はY1に対して適切な指導を行わないばかりかXに対し横浜市に対する対応と異なった対応をしたため、それぞれXに損害を与えたなどと主張して、Yらに対し、国家賠償法1条に基づき損害賠償請求を提起した。¶001