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事実の概要
平成22年当時千葉県a市長であったAは、B鉄道会社の運賃値下げのため他自治体とともにB鉄道会社との間で行った合意に基づき、a市による補助金支出を行おうとした。Aは、同年第3回市議会定例会の会期の最終日であった9月28日に、当該補助金支出をする旨の補正予算案(以下「本件補正予算案」という)を議会に提出した。議会では、同日午後5時46分に本件補正予算案の審議が開始されたものの、会議の進行方法をめぐって議事が混乱したまま会期の終了時刻が到来し、議決を行うことなく閉会した。Aは、このことをもって、地方自治法179条1項にいう「議会において議決すべき事件を議決しないとき」に当たるとし、補助金を支出する旨の債務負担行為を専決処分(以下「本件専決処分」)にて行った上で、B鉄道会社と贈与契約を結び補助金を支出した。¶001