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事実の概要

白系ロシア人であるX(原告・控訴人・被上告人)は、昭和17年初めに軍機保護法違反の容疑で逮捕され、A警察署に留置された。逮捕留置後、昭和17年4月16日までに行われた取調べの中で、XはY(被告・被控訴人・上告人)を含む数名の警察官による複数回の暴行(以下、「本件不法行為」という)を受け、自白調書に署名した。その後Xは軍機保護法違反につき有罪の判決を宣告され、判決確定後引き続いて刑の執行を受け、昭和20年9月4日に釈放されるまで刑務所に拘禁された。¶001