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事実の概要
Y1(被告・被控訴人=控訴人・被上告人)運転のY2(被告・被控訴人=控訴人・被上告人)所有自動車が、X(原告・控訴人=被控訴人・上告人)運転の自動車に追突し、Xは、頭部を運転席に強く打ちつけ、翌日、頸椎捻挫と診断された。その後も、頸部・後頭部疼痛、矯正視力の低下等の症状がみられ、頭頸部外傷性症候群によるものと診断された。XからのY1・Y2に対する損害賠償請求訴訟において、1審ならびに原審は、Y1・Y2の責任を認めたが、Xの身体的特徴(平均的体格に比して首が長く多少の頸椎の不安定症がある)に本件事故による損傷が加わり、これらの症状を発生、悪化ないし拡大させたとし、さらに心因的要素も考慮して、民法722条2項の過失相殺の規定を類推適用し、4割を減額した。Xより、賠償の減額を不服として上告がなされた。¶001