FONT SIZE
S
M
L
事実の概要
X(原告・控訴人・上告人)はAに溶接用材等の動産を売り渡し、213万円余の売掛代金債権を有していたが、AはXに代金を支払わないまま、それをBに263万円余で転売した。そこで、Xは、昭和57年3月10日、Aに対する売掛代金債権を被担保債権とする動産売買先取特権の物上代位権の行使として、AがBに対して有する転売代金債権を差し押さえ、転付命令も得た。この命令は、翌日、Bに送達された。¶001
ところが、それに先立つ同年3月4日、Aの債権者であるY1・Y2(被告・被控訴人・被上告人)は、それぞれ自己の債権を被保全債権として、本件転売代金債権について仮差押命令を取得し、その命令は、それぞれ同日および翌日にBに送達されていた。¶002