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事実の概要

X(原告・被控訴人・上告人)は、日本およびドイツにおいて自動車用アルミホイールに係る発明について特許権を有していた。Y1(被告・控訴人・被上告人)は、Xがドイツで製造販売した上記アルミホイールを日本に輸入し、Y2(同上)を通じて販売した。そこでXは、Yらの上記行為はXの有する日本特許権を侵害するものであるとして、その差止めおよび損害賠償の請求に及んだ。¶001

1審(東京地判平成6・7・22判時1501号70頁)は、Xの請求を認容。その理由として、「特許権独立の原則を定めるパリ条約4条の2及び属地主義の原則は、真正商品の並行輸入の許否の判断を直接左右するものではない」(判旨参照)と認めながら、現行特許法の立法時の共通の理解、特許法の目的、諸外国における社会的認識に照らして「現在においては、真正商品の並行輸入が我国における特許権を侵害するものとすることが、社会的に是認され得ない状況にまで至っているということはできない」と判示した。Yら控訴。¶002