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事実の概要

(1)

本件は、クラブ等の経営者ら3名が、共謀し、ホステスとして雇い入れたタイ国女性14名を含む15名の女性を自己の管理する場所に居住させ、売春させることを業とした管理売春事犯である(売春12条)。¶001

(2)

捜査の過程でAらタイ国女性14名は不法滞在の状態にあることが判明し、同女らに対して出入国管理及び難民認定法に基づく退去強制手続がとられた。検察官は、入国管理局の施設に収容されていた同女らを取り調べ、検察官面前調書を作成した。同女らは順次タイ国に送還され、被告人らが起訴されるまでに全員が出国した。弁護人は、そのうち2名につき証拠保全としての証人尋問を請求し、Aについては証人尋問が実施されたが、もう1名については請求時既に送還後であったため証人尋問は行われなかった。¶002