FONT SIZE
S
M
L
事実の概要
沖縄防衛局は、普天間飛行場代替施設建設のため、2013(平成25)年に当時の沖縄県知事(以下、「前知事」という)から、公有水面埋立法(以下、「公水法」という)42条所定の承認を得ていた。2015(平成27)年、Y(沖縄県知事―被告・上告人)は、当該承認は、公水法4条1項1号および2号に反した違法なものであったとして、これを職権で取り消した。これに対し、X(国土交通大臣―原告・被上告人)が、当該職権取消しは違法であるとして、地方自治法(以下、「自治法」という)245条の7第1項に基づき、「職権取消しの取消し」を求める「是正の指示」をしたが、Yは指示に従わず、かつ、法定の期間内に自治法251条の5第1項所定の「是正の指示」取消しの訴えも提起しなかった。そこで、Xは、自治法251条の7第1項に基づき、相当の期間内に「是正の指示」に係る措置をしないという不作為の違法確認を求めて出訴した。¶001