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事実の概要

本件は、Y(総務大臣―被告・被上告人)が、泉佐野市に対して、ふるさと納税を受け入れる地方団体としての指定をしない旨の決定(以下、「本件不指定」と略す)を行ったので、X(泉佐野市長―原告・上告人)が、本件不指定は違法な国の関与に当たると主張して、地方自治法251条の5第1項に基づき、本件不指定の取消しを求めた事件である。¶001

以下、事実関係の概要を述べる。ふるさと納税というのは、2008年法律21号による地方税法の改正により、個人住民税の納税義務者の地方団体に対する寄附金のうち一定額を超える額について、所得税の所得控除および個人住民税の税額控除に加えて、個人住民税の税額控除の金額に所定の上限額の範囲内で特例控除がされるという制度のことである(地税37条の2第1項・2項、314条の7第1項・2項)。¶002