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事実の概要

(1)

大阪市職員を組合員とする四つの互助組合は、大阪市職員互助組合連合会(以下「互助連」という)を組織し、互助連と保険会社との間で組合員に対する確定給付型企業年金保険契約を締結し、平成5年度以降、大阪市から互助組合が補給金の支出を受け、上記保険契約の保険料に充てていた。平成17年3月18日、Aら(いずれも大阪市の住民)は、大阪市監査委員に対し、互助組合に対する補給金の支出は給与条例主義に反した違法な公金支出であるとして、住民監査請求(以下「本件監査請求」という)を行った。大阪市監査委員は、同年5月16日付けで、補給金は条例に定めのない給与と同視され違法であるとして、消滅時効(自治236条1項)が完成していない平成12年度分以降の補給金について返還を求めるよう大阪市に勧告し、Aらにその旨を通知した(上記監査結果に従い、大阪市は、同年8月4日、互助組合に対し補給金の返還を求め、同月16日、互助組合から返還を受けた)。Aらは、同年6月14日、地方自治法242条の2第1項4号に基づき、Yら(大阪市長等)を被告として、平成11年度以前の補給金について、互助組合等に損害賠償請求ないし不当利得返還請求をすること等を求める住民訴訟を提起した(以下「本件訴訟」という)。¶001