Y株式会社の株主X1~X3(相手方・相手方)は、Yに対して株式会社解散の訴えを提起した(本案訴訟)。Yは、請求原因事実の大部分を認め、解散事由の存在を争わなかったため、裁判所は、弁論を終結させ、Yを解散する旨の判決をし、同判決は確定した。Yの株主であるZ(参加人・抗告人・抗告人)は、XらのYに対する請求を棄却する旨の独立当事者参加の申出をするとともに、あわせてXらおよびYを被告として再審の訴えを提起した。Zは、本案訴訟の訴状および答弁書は事実上同一の弁護士により作成され、XらおよびYの取締役がいずれも解散を望んでいた馴れ合い訴訟であり、Zは独立当事者参加により本案訴訟に参加することが可能であったが、XらおよびYが、本案訴訟を知らせなかったことは民訴法338条1項3号所定の再審事由に当たる、と主張した。原審は、再審請求を棄却したので、Zが許可抗告。本決定は、次のように判示して原決定を破棄・自判して、原々決定を取り消し、本件再審の訴えを却下した。「新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者は、上記確定判決に係る訴訟について独立当事者参加の申出をすることによって、上記確定判決に対する再審の訴えの原告適格を有することになる……。この理は、新株発行の無効の訴えと同様にその請求を認容する確定判決が第三者に対してもその効力を有する株式会社の解散の訴えの場合においても異ならないというべきである」。「そして、独立当事者参加の申出は、参加人が参加を申し出た訴訟において裁判を受けるべき請求を提出しなければならず、単に当事者の一方の請求に対して訴え却下又は請求棄却の判決を求めるのみの参加の申出は許されないと解すべきである」。
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吉田純平「判批」民事訴訟法判例百選〔第6版〕(別冊ジュリスト265号)251頁(YOLJ-B0265931)