FONT SIZE
S
M
L

事実の概要

X(原告・控訴人・上告人。Aから本件土地購入)は、Aに代位するとして、Y1を被告にし、購入した土地に瑕疵があったとして損害賠償7000万円の支払いを求める訴えを昭和55年に提起した。この第1審係属中の昭和59年2月、Xは、Y2信託銀行(被告・被控訴人・被上告人)を訴訟に追加する申立てをし、請求の趣旨をY2はY1と連帯して7000万円を支払え、と改めた。Xの主張する本件の事実関係、紛争経緯は概ね次のとおりである。AはY1と、本件土地の所有権の帰属につき争っていたが、裁判上の和解が成立し、AはY1に和解金9000万円と利息を支払って土地所有権を得た。和解金算定の重要資料となったのは、Y2に所属する不動産鑑定士作成の鑑定評価書であり、これは保安林指定されていた本件土地を宅地見込地と評価していた。Xによれば、Y1に対する訴訟にY2を被告として追加したのは、昭和58年12月に実施されたY2不動産鑑定士の証人尋問によりY2の賠償責任、すなわち土地の時価鑑定にあたり、Y2がその顧客Y1の利益を図ろうと瑕疵を隠蔽した疑いが濃厚になったからである。上記の申立ての際、XはY2を追加する前後で訴訟の経済上の利益は同一であるとして、追加手数料は納付しなかった。¶001