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事実の概要

本件土地は、X1会社の事業用財産としてX1およびその代表者X2が共有していた。平成2年11月、X2は、妻Aに対し、相続税対策として、自らの有する共有持分の一部を贈与し、本件土地の共有持分は、X1が72分の30、X2が72分の39、Aが72分の3となった。平成18年9月、Aが死亡し、Aの前記共有持分(以下「本件持分」という)は、X2ならびにX2とAとの間の子X3、Y1およびY2の遺産共有状態となった。¶001

Xら(原告・控訴人=被控訴人・被上告人)は、本件土地上にマンションを新築すべく、Yら(被告・被控訴人=控訴人・上告人)との間で本件土地の分割に関する協議をしたが、不調に終わり、本件土地の分割を求めて訴えを提起した。その中でXらは、本件持分をX1が取得し、X1が本件持分の価格をAの共同相続人らに支払うという、全面的価格賠償の方法による分割を希望した。これに対し、YらはAの持分割合および上記の分割方法を争った。¶002