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事実の概要

本件は、平成24年3月に死亡したAの遺産の分割申立て事件である。Aの法定相続人は、Aの養子X(申立人・抗告人)と、Aの養子B(平成14年死亡)の子Y(相手方)の2名であり、法定相続分は各2分の1である。Aは死亡当時、不動産(評価額約258万円)のほかに預貯金債権(普通預金・通常貯金・定期貯金。合計約4000万円)を有していたが、X・Y間で預貯金債権を遺産分割の対象に含める旨の合意はされていなかった。他方、BはAから約5500万円の贈与を受けており、これはYの特別受益に当たるとされている。¶001