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事実の概要

A夫婦には、長女X1・二女X2(原告・控訴人・被上告人)および長男Bがおり、平成23年に出生したY(被告・被控訴人・上告人)はBの長男にあたる。Aは、平成24年3月に妻と死別した翌月に、B夫婦・Yと共にA宅を訪れた税理士等から、Yを養子にした場合の相続税の節税効果に関する説明を受けた。その後、養子となるYの法定代理人(代諾権者)であるB夫婦、養親となるA、証人としてAの弟夫婦が署名押印した養子縁組届が作成され、同年5月、区長に提出された。AとBの関係は、同年6月頃、BによるAの女性問題の追及等をきっかけに悪化し、Aは、同年10月7日付け書面で、Bに対し、本件養子縁組はBの勝手な判断によるもので、詳しい説明を受けたことも、本件縁組届に署名押印した事実もなく、自分の年齢から考えてYを養育できる時間はないと述べ、同月12日、Yとの離縁届(B夫婦は作成に関与していない)を提出した。翌月には、Aの一切の財産をXらに相続させることを内容とする公正証書遺言を作成している。平成25年2月頃、Yは、Aに対し、離縁無効確認請求訴訟を提起した。Aは、同年4月に養子縁組無効確認を求める反訴を提起したが、A死亡により終了した。前記離縁無効確認請求訴訟については、検察官が受継し被告となり、平成26年3月、代諾権者であるB夫婦の意思を欠き無効とする判決が言い渡され、確定した。Xらは、本件縁組はAの縁組意思および届出意思に基づかないものであるとして、養子縁組無効確認請求訴訟を提起した。¶001