Ⅰ はじめに

経済産業省は2017年に策定した「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)」を改訂するため、2021年11月からCGS研究会(第3期)を立ち上げて議論を行い、2022年7月に同指針の改訂を行った。

コーポレートガバナンス改革については、「攻めのガバナンス」や投資促進を目的として掲げて進められてきたが、企業の収益性は高まったものの、その結果として中長期的な投資が増えたとは必ずしも言えないという指摘がある。また、取締役会の強化などコーポレートガバナンスの見直しが、経営の強化のための手段だという認識が必ずしも共有されていないとも感じられる。加えて、近年増加してきた社外取締役について、その評価や育成は道半ばの状況にある。